プレスリリース October 25, 2023

ドイツ銀行、2023年年初からの9カ月間で税引前利益50億ユーロを計上し、資本見通しを上方修正

2023年年初からの9カ月間の税引前利益は、収益の伸び率およびコスト管理を反映し、3%増加

  • 純収益は、前年同期から6%増加し、222億ユーロ
  • 943百万ユーロの営業関連以外のコスト1を含む利息以外の費用は7%増加し、162億ユーロ
  • 調整済コスト1は、インフレ圧力にもかかわらず2%増加し、153億ユーロ
  • 税引後利益は、税率上昇を反映して6%減少し、35億ユーロ
  • 税引後有形株主資本利益率(RoTE)1は7%、費用収益比率は73%
  • 調整済税引後RoTE1は9%、費用収益比率は68%
  • 純資金流入は、プライベート・バンクおよびアセット・マネジメント全体で390億ユーロ

強固な資本管理および資本見通しの改善は、事業の成長ならびに分配目標の加速および拡大を後押し

  • 普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、38ベーシスポイントの規制上の影響および自社株の買戻しを吸収後、13.9%に上昇
  • RWA削減の可能性の拡大および2025年までのバーゼルIIIの推計値の更新により、30億ユーロまでの追加資本を確保する余地が発生
  • 資本分配は、2022年および2023年年初からの9カ月間にわたり、16億ユーロに到達

2023年第3四半期の税引前利益は、前年同四半期から7%増加し、17億ユーロ

  • 税引後利益は、税率上昇を反映して3%低下し、12億ユーロ
  • 税引後RoTE1は7.3%、費用収益比率は72%

2023年第3四半期におけるさらなる収益の伸び率および資金流入

  • 純収益は、前年同四半期から3%増加し、71億ユーロ
  • 純資金流入は、プライベート・バンクおよびアセット・マネジメント全体で110億ユーロ
  • 2023年通年の収益は290億ユーロまでとなる予想

2023年第3四半期も引き続きコスト管理を実施

  • 利息以外の費用は、前年同四半期から4%増加し、52億ユーロ
  • 調整済コスト1は、インフレ圧力にもかかわらず2%増加し、50億ユーロ
  • 業務効率の進展ためのさらなる施策を実施中

2023年第3四半期における強固なリスク管理およびバランスシート管理

  • 信用損失引当金は、245百万ユーロとなり、貸出平均残高に対する割合は、20ベーシスポイント
  • 預金は、180億ユーロ増加し、6,110億ユーロ
  • 流動性カバレッジ比率は、132%となり、超過額は510億ユーロ

チーフ・エグゼクティブ・オフィサーのクリスティアン・ゼーヴィングは、次のように述べています。「今回の決算は、堅調で持続的な成長モメンタムと継続的なコスト管理が組み合わさったものです。さらに、好調な業績と集中的な資本効率の改善により、資本見通しを大幅に改善しました。これにより、グローバル・ハウスバンクとしての成長に投資し、リターンをさらに向上させ、株主への分配を増加・加速させることが可能となります。」

ドイツ銀行(銘柄コードXETRA:DBGn.DB/NYSE:DB)は、本日、2023年第3四半期における17億ユーロの税引前利益の計上を発表しました。これは、2022年第3四半期から7%の増加であり、2006年以降の第3四半期としては過去最高となりました。

2023年第3四半期の税引後利益は、前年同四半期と比較して3%減少し12億ユーロとなりました。前年同四半期からの推移は、収益源の地理的分散から利益を得た前年同四半期の23%と比較して、2023年第3四半期の実効税率が30%になったことを反映したものです。

税引後RoTE1は、2022年第3四半期の8.2%と比較して7.3%となりました。税引後平均株主資本利益率(RoE)は、前年同四半期の7.4%から低下して6.5%となりました。両比率の前年同四半期からの推移は主に、税率の上昇、有機的資本の創出による総資本の増加および前年同四半期比でのその他Tier1資本証券(AT1証券)のクーポンの増加を反映したものです。これらの影響は、税引前利益の成長によるプラスの影響を上回りました。費用収益比率は、前年同四半期と変わらず72%となりました。

2023年年初からの9カ月間の税引前利益は、2022年年初からの9カ月間の170百万ユーロから増加した943百万ユーロの営業関連以外のコストを吸収後、前年同期から3%増加して50億ユーロとなりました。営業関連以外のコストを除くと、税引前利益は前年同期の50億ユーロから19%増加して、2023年年初からの9カ月間に59億ユーロとなります。2023年年初からの9カ月間の税引後利益は、前年同期から6%減少して35億ユーロとなり、かかる前年同期からの推移は、営業関連以外のコストの増加および前年同期の24%と比較した30%の実効税率を反映したものです。

2023年年初からの9カ月間の税引後RoTE1は、前年同期の8.1%と比較して7.0%となり、税引後RoEは前年同期の7.2%から低下して6.3%となりました。両比率の前年同期からの推移は、前年同期比で前述の税率が上昇し、総資本およびAT1証券のクーポンが増加したことを反映したものです。費用収益比率は、前年同期と変わらず73%となりました。

チーフ・ファイナンシャル・オフィサーのジェームス・フォン・モルトケは、次のように述べています。「資本効率および将来の規制要件の範囲に関する当行の進捗は、追加資本を確保できる当行の可能性をより明確にしました。収益の伸び率の見通しが改善し、リスク管理が強化され、コスト管理が継続されたことで、当行は、環境の不確実性にもかかわらず、当行の成長戦略および株主利益率戦略を加速させることができる自信が高まりました。」

銀行税が均等に配分されたと仮定し、かつ営業関連以外のコストを除く場合には、税引後RoTE1は、2022年年初からの9カ月間の8.7%から上昇して8.8%となります。税引後RoEは、前年同期の7.8%から上昇して7.9%となります。費用収益比率は、前年同期の71%から減少して68%となります。


加速したグローバル・ハウスバンク戦略の進展

ドイツ銀行は、2023年第3四半期において、すべての側面でグローバル・ハウスバンク戦略の加速化を進めました。その概要は、以下のとおりです。

  • 収益の伸び率:ドイツ銀行の収益は、2023年年初からの9カ月間において前年同期から6%増加となる成長を遂げ、2023年9月30日までの12カ月間における2021年からの複合年間成長率は3.5%から4.5%としていた当行の目標を上回って6.9%となり、当行は2023年通年の収益を約290億ユーロと予想しています。当行は、資本効率が高く手数料収入を生み出す事業へのさらなる戦略的投資を行い、2023年10月初旬には英国の法人向けブローカーであるヌミスの買収を完了しました。プライベート・バンクおよびアセット・マネジメントは、2023年年初からの9カ月間に合計で390億ユーロの純資金流入をもたらし、これが当該期間において、かかる二つの事業全体で660億ユーロの運用資産の成長をもたらしました。
     
  • 業務効率:ドイツ銀行は、主に2025年までに、年間25億ユーロの業務効率の向上を目指します。主要な取組みは概ね予定どおりか、または予定より早く進んでおり、非顧客対応業務に従事する上級従業員の人員削減施策が完了し、さらなる従業員効率化施策も講じられています。現在進行中のさらなる施策には、フロントオフィスとバックオフィスの間のプロセスの合理化および販売ネットワークの最適化が含まれ、2023年年初からの9カ月間において、支店数は93支店削減されました。
     
  • 資本効率:ドイツ銀行の150億ユーロから200億ユーロの2025年RWA最適化目標のうち約100億ユーロは、収益へ重大な影響を与えることなく、2023年第3四半期末までに既に達成されました。2023年第3四半期においては、データおよびプロセスの強化ならびに証券化取引の追加等の進展がありました。ヘッジの最適化およびサブハードル貸出の削減を含む、追加のポートフォリオ施策も進展中です。現在までの進展およびさらなる削減の可能性を考慮して、当行は、RWA削減目標を100億ユーロ増やし、250億ユーロから300億ユーロの範囲とすることを確認しています。加えて、当行の直近の分析では、バーゼルIII要件の実施によるRWAへの影響は、当初の想定を下回って100億ユーロから150億ユーロとなることが示されています。総合すると、これらの要因は、2025年までに約30億ユーロの追加資本を確保する可能性をもたらします。


収益:戦略目標を上回る実績

2023年第3四半期の純収益は、前年同四半期から3%増加して71億ユーロとなり、特定項目を調整したベースでは6%の増加となりました。かかる項目には、プライベート・バンクにおいてサル・オッペンハイムに係るワークアウト業務から前年のプラスの影響が生じなかったこと、およびインベストメント・バンクにおいて債務評価調整(DVA)からの利益が減少したことが含まれます。2023年年初からの9カ月間の純収益は、前年同期から6%増加して222億ユーロとなり、特定項目を除くベースでは8%の増加となりました。

事業別の収益の動向は、以下のとおりです。

  • 2023年第3四半期のコーポレート・バンクの純収益は、前年同四半期から21%増加し、19億ユーロでした。すべての部門において前年同四半期から2桁の増加となり、この増加は、好調な純利息収益および継続的な価格統制によるものでした。コーポレート・トレジャリー・サービスの収益は11%増加して10億ユーロ、機関投資家向けサービスの収益は18%増加して472百万ユーロ、ビジネス・バンキングの収益は71%増加して369百万ユーロとなりました。預金は2023年第3四半期に150億ユーロ増加し、2,860億ユーロとなりました。2023年年初からの9カ月間の純収益は前年同期から27%増加して58億ユーロでした。コーポレート・トレジャリー・サービスの収益は19%増加して33億ユーロ、機関投資家向けサービスの収益は23%増加して14億ユーロ、ビジネス・バンキングの収益は69%増加して11億ユーロとなりました。ドイツ銀行は、「ザ・バンカー」の2023年トランザクション・バンキング・アワードにおいて、「キャッシュ・マネジメント最優秀銀行」および「トランザクション・バンク・オブ・ザ・イヤー(西ヨーロッパ部門)」に選ばれました。
     
  • 2023年第3四半期のインベストメント・バンクの純収益は、前年同四半期から4%減少し23億ユーロ、前述のDVAによる利益の減少(前年同四半期の91百万ユーロから5百万ユーロへの減少)を調整したベースではほぼ横ばいでした。債券および為替(FIC)の収益は、前年同四半期の例外的な水準から12%減少して19億ユーロとなりました。クレジット・トレーディングの収益は、フロー・ビジネスの改善および好調な不良債権業務によって著しく増加した一方、金利、外国為替、エマージング・マーケッツおよび資金調達業務の収益は、異例の高水準となった前年同四半期と比較して減少しました。オリジネーションおよびアドバイザリーにおける収益は、前年同四半期の3倍を超えて増加し323百万ユーロ、前年同四半期においてレバレッジド貸出の評価減が生じなかった場合を調整したベースでは56%増加しました。レバレッジド・デット・キャピタル・マーケッツは、市場シェアが前年同四半期から回復して、業界の手数料プールの減少を反映した投資適格債券およびアドバイザリーの収益の前年同四半期からの減収(出所:ディールロジック)。)を上回りました。2023年年初からの9カ月間の純収益は、前年同期から12%減少して73億ユーロとなりました。オリジネーションおよびアドバイザリーにおける収益が17%増加して941百万ユーロとなった一方、FICの収益は13%減少して64億ユーロとなりました。ドイツ銀行は、2023年ユーロマネーFXアワードにおいて、「ベスト・グローバルFXプロバイダー」に選ばれました。
     
  • 2023年第3四半期のプライベート・バンクの純収益は、前年同四半期から3%増加し23億ユーロ、前年同四半期におけるサル・オッペンハイムのワークアウト業務が生じなかった場合を調整したベースでは9%増加しました。純金利差益の上昇の影響を受けた預金商品の増収は、手数料収入の減少、貸出金収益の減少および為替レートの変動による前年同四半期比でのマイナスの影響を上回りました。プライベート・バンク(ドイツ)の収益は、前年同四半期から16%増加して15億ユーロとなりました。インターナショナル・プライベート・バンクの収益は、前年同四半期から13%減少して845百万ユーロ、サル・オッペンハイムのワークアウト業務による110百万ユーロの収益および2022年第4四半期に売却されたイタリアにおけるドイチェ・バンク・ファイナンシャル・アドバイザーズによる約15百万ユーロの収益、ならびに約20百万ユーロの為替レートによるマイナスの影響が生じなかった場合を調整したベースでは2%増加しました。2023年第3四半期における運用資産は50億ユーロ増加して5,470億ユーロとなり、これは、90億ユーロの純資金流入および30億ユーロの為替レートの変動によるプラスの影響が、市場水準の低下による70億ユーロのマイナスの影響を上回ったことによるものでした。2023年年初からの9カ月間の純収益は、前年同期から8%増加して72億ユーロ、前年同期のサル・オッペンハイムのワークアウト業務による119百万ユーロの収益が生じなかった場合を調整したベースでは10%増加しました。プライベート・バンク(ドイツ)の収益は、15%増加して46億ユーロとなりました。インターナショナル・プライベート・バンクの収益は、3%減少して26億ユーロ、前述の前年のサル・オッペンハイムのワークアウト業務による収益およびドイチェ・バンク・ファイナンシャル・アドバイザーズによる約50百万ユーロが生じなかった場合、ならびに15百万ユーロの為替レートの不利な変動を調整したベースでは4%増加しました。運用資産は、2023年年初からの9カ月間において280億ユーロ増加し5,470億ユーロとなり、これは主に、220億ユーロの純資金流入に影響を受けたものでした。
     
  • 2023年第3四半期のアセット・マネジメントの純収益は、前年同四半期から10%減少し、594百万ユーロでした。この結果は主に、運用報酬の減少、共同投資の時価評価および為替レートの変動を反映したものです。2023年第3四半期の運用資産は、わずかに増加して8,600億ユーロとなりました。パッシブ運用業務による20億ユーロの純資金流入および為替レートの有利な変動が、市場評価の低下による影響を上回りました。2023年年初からの9カ月間の純収益は、マネジメント・フィーの減少および投資収益の著しい減少を反映し、2022年年初からの9カ月間と比較して10%減少し、18億ユーロとなりました。2023年年初からの9カ月間の運用資産は、2022年年初からの9カ月間における940億ユーロの減少と比較して、380億ユーロ増加しました。この中には、前年同期の180億ユーロの純資金流出に対し、170億ユーロの純資金流入が含まれています。


利息以外の費用:調整済コストがわずかに増加

2023年第3四半期の利息以外の費用は、前年同四半期から4%増加し、52億ユーロとなりました。かかる増加は、営業関連以外のコストが前年同四半期の75百万ユーロから増加して199百万ユーロとなったこと等を反映したもので、その内訳は、主に長年の係争案件に関連する訴訟費用105百万ユーロならびに当行のグローバル・ハウスバンク戦略の加速化に関連する再編費用および退職費用94百万ユーロとなります。これらの項目を除く調整済コストは、2%増加して50億ユーロとなり、最近の期間における事業成長、テクノロジーおよび統制への投資の累積的な影響にもかかわらずインフレ率を下回りましたが、良好な為替レートの変動によって一部相殺されました。

2023年年初からの9カ月間の利息以外の費用は、前年同期から7%増加して162億ユーロとなりました。かかる前年同期からの増加は、営業関連以外のコストが2022年年初からの9カ月間における170百万ユーロから増加し、943百万ユーロとなったことによるものです。調整済コストは、継続的な投資およびインフレの逆風にもかかわらず、前年同期から2%(為替レートの変動を除くと3%)増加し、152億ユーロでした。

2023年第3四半期において、従業員(常勤相当)は、内部の従業員(常勤相当)が2,204名増加し、89,260名となりました。かかる増加は、戦略的雇用、2023年第3四半期における新卒者の入社および外部の従業員(常勤相当)の継続的な内部雇用を反映したものであり、2023年第3四半期における業務効率化施策に関連する離職者によって、一部相殺されました。


信用損失引当金は通年の指針に沿った水準を維持

2023年第3四半期の信用損失引当金は、2023年第2四半期の401百万ユーロから減少し、245百万ユーロとなりました。正常債権(ステージ1およびステージ2)は、101百万ユーロの引当金の戻入れとなりました。これは、モデルの変更ならびに主にコーポレート・バンクおよびインベストメント・バンクに影響を与える米国のマクロ経済予測の改善を反映したものです。不良債権(ステージ3)に対する引当金は、2023年第2四半期の338百万ユーロからわずかに増加して346百万ユーロとなりました。

2023年年初からの9カ月間の信用損失引当金は10億ユーロとなり、貸出平均残高に対する割合は28ベーシスポイントでした。ドイツ銀行は、2023年通年の信用損失引当金がレンジの上限である25ベーシスポイントから30ベーシスポイントになるとの見通しを再確認しています。


強固な資本管理

2023年第3四半期末現在の普通株式等Tier1(CET1)資本比率は、2023年第2四半期末現在の13.8%から上昇して13.9%となり、当行の2025年資本目標である約13%を大きく上回りました。この上昇は、純利益からの有機的資本の創出、当行の資本効率化施策の一環としてのデータおよびプロセスの最適化による利益ならびに信用リスクRWA削減によるプラスの影響を反映したものです。これらは、指標に沿ったものであり、主に新たに承認された卸売モデルおよび小売モデルの初回認識を反映した規制変更による38ベーシスポイントのマイナスの影響ならびに自社株の買戻しおよび配当金の控除によるマイナスの影響を上回りました。

2023年第3四半期のレバレッジ比率は4.7%となり、2023年第2四半期と同水準となりました。レバレッジ・エクスポージャーが10億ユーロ減少して1兆2,350億ユーロとなったことによるプラスの影響は、2023年第3四半期におけるCET1資本移動に伴うTier1資本の変更により相殺されました。

2023年第3四半期における自社株の買戻しは、約27.5百万株となり、対価総額は約271百万ユーロで、2023年7月25日に発表された2023年末までに予想される450百万ユーロの60%強に相当します。これにより、自社株の買戻しおよび配当による株主への配当総額は、2022年通年および2023年年初からの9カ月間にわたり約15.7億ユーロとなり、2023年には10億ユーロ超、2022年および2023年には17.5億ユーロ超の配当総額という当行の目標に向けて順調に進んでおり、2024年にはさらなる自社株の買戻しが見込まれます。


流動性および資金調達力

2023年第3四半期末現在の流動性準備金は、2023年第2四半期末現在の2,440億ユーロからわずかに増加して2,450億ユーロとなりました。これには、2,100億ユーロの質の高い流動性資産が含まれます。流動性カバレッジ比率は132%となり、規制要件である100%を上回り、超過額は510億ユーロとなりました。安定調達比率は、当行の目標範囲である115%から120%をわずかに上回る121%となり、要求水準に対する超過額は1,050億ユーロとなりました。

預金は、前述のコーポレート・バンクの預金における150億ユーロの増加を主な要因として、2023年第3四半期において180億ユーロ増加して6,110億ユーロとなりました。


サステナブル・ファイナンス:目標達成に向けたさらなる進展

2023年第3四半期の環境・社会・ガバナンス(ESG)関連ファイナンスおよび投資の取引高2は110億ユーロ(DWSを除きます。)となり、2020年1月1日以降の累積取引高は、2023年年初からの9カ月間の500億ユーロを含め、2,650億ユーロとなりました。ドイツ銀行は2025年末までに累積取引高を5,000億ユーロ超(DWSを除きます。)とすることを目標としています。

2023年第3四半期におけるドイツ銀行の各事業部門は、以下のとおり貢献しました。

  • コーポレート・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高は30億ユーロとなり、2020年1月1日以降のコーポレート・バンクの累積取引高は500億ユーロに増加しました。
     
  • インベストメント・バンク:サステナブル・ファイナンスの取引高およびサステナブル関連資本市場発行高は70億ユーロとなり、2020年1月1日以降の累積取引高は1,590億ユーロとなりました。
     
  • プライベート・バンク:ESG運用資産および新規貸出しは10億ユーロの増加となり、2020年1月1日以降の累積取引高は560億ユーロとなりました。

2023年10月19日に、ドイツ銀行は、当行のこれまでの達成状況および2050年までの排出量ネットゼロ達成に向けた将来のロードマップを概説した初期移行計画を公表しました。この公表には、当行の業務、バリューチェーンおよび顧客との取引における排出削減に関する当行の戦略、方針およびこれまでの達成状況が含まれます。また、移行計画には、ネットゼロ・バンキング・アライアンスのメンバーとしてのドイツ銀行のコミットメントに沿って、当行の法人向け貸出ポートフォリオで三つの追加の炭素集約型セクターにおけるネットゼロ目標も含まれています。

2023年10月10日に、ドイツ銀行は、新たに自然諮問委員会の設立を発表しました。本委員会は、当行が自然関連リスクを評価し、生物多様性の損失から回復するという課題に結びつく新たな金融商品の特定を支援することを目的としています。本委員会は、国際連合、世界自然保護基金およびザ・ネイチャー・コンサーバンシーを含む外部組織からの専門家とともに、ドイツ銀行のシニア・エグゼクティブが参加しています。


1 本項目およびその他のGAAP以外の財務的測定尺度の詳細については、2023年第3四半期補足財務データ(英文)の15頁から20頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」および2023年第3四半期収益報告書(英文)の56頁から61頁の「GAAP以外の財務的測定尺度」をそれぞれご参照ください。

2 累積ESG取引高には、2021年5月20日開催のドイツ銀行のサステナビリティ・ディープ・ダイブでの決定に従い、コーポレート・バンク、インベストメント・バンクおよびプライベート・バンクにおける、2020年1月1日から当四半期末までのサステナブル・ファイナンス(フロー)および投資(ストック)が含まれています。対象となる商品には、資本市場における発行(ブックランナーを務めた分のみ)、サステナブル・ファイナンスおよび当四半期末現在の運用資産が含まれます。累積取引高および目標には、DWSにより別個に報告される、DWSのESG運用資産は含まれません。


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